飛行機誤認で撃墜、290人死亡の悲劇

1988年7月3日、イラン航空655便がアメリカ海軍の巡洋艦「ビンセンス」によって撃墜されるという、衝撃的な事件が起こりました。乗客乗員290名全員が犠牲となったこの悲劇は、未だに多くの謎と議論を呼んでいます。

事件の概要はこうです。イラン航空655便は民間機のトランスポンダーコードを発信しながら上昇中でしたが、ビンセンスはそれをイラン空軍の戦闘機と誤認。SM-1MR/SM-2MRミサイル2発を発射し撃墜してしまいました。最先端のイージス戦闘システムを搭載していたビンセンスが、なぜこのような判断を下したのか？ これが最大の焦点です。驚くべきことに、ビンセンス艦長はその後、功績を称えられレギオン・オブ・メリット勲章を受章しています。責任追及や処罰は一切ありませんでした。

ネット上では、「間違いだ」という主張と、「故意だ」という主張が激しく対立しています。私は、いくつかのドキュメンタリーや記事を調べましたが、未だに真相は藪の中。「まさか民間機を戦闘機と間違えるなんて…」と、思わず呟いてしまうほど、信じがたい出来事です。この事件は、軍事技術と人間の判断、そして国際政治における責任の所在といった、様々な問題を私たちに突きつけています。 まるで、空に浮かぶ巨大な「？」が、今もなお私たちを問いかけているかのようです。