世間を騒がせた問題作『A Million Little Pieces』。その衝撃的な内容は、まるでハリウッド映画のようなドラマチックな依存症克服記…と思いきや、実は多くの虚偽が含まれていた!辛口批評で知られるJohn Dolanは、彼を「恵まれた環境にいながら被害者ぶる豚」と痛烈に批判。この騒動、オプラ・ウィンフリーのインタビューで白日の下に晒され、一時はキャリアが終わったかと思われたジェイムズ・フレイ。しかし、彼はペンネームを使いYA小説で復活を遂げるという、まるでジェットコースターのような展開を見せるのです。ところで、この話を聞いて、昔バイトしていたゲラ刷りの校正作業を思い出しました。似たような自伝的小説で「痛い!痛い!痛い!」の連呼。あまりの稚拙さに、思わず赤ペンで「もうええて!」とツッコミを入れたくなったのは、私だけじゃないはず。
ジェームズ・フライは2006年に回顧録「A Million Little Pieces」の虚構が発覚後、小説家・脚本家として成功を収めた。スキャンダルにも関わらず、文筆家としてのキャリアを継続した。
まず、ジェームズ・フレイの自伝『A Million Little Pieces(僕の見た偽り)』は、2003年に出版され、たちまちベストセラーとなりました。この本は、アルコールと薬物中毒に苦しむフレイが、リハビリ施設での過酷な体験を通して更生していく様子を描いたものです。感情を揺さぶる生々しい描写が読者の共感を呼び、オプラ・ウィンフリーの番組で取り上げられたこともあり、爆発的な人気を博しました。実際、出版から数ヶ月で数百万部を売り上げ、その年の主要な文学賞候補にも挙げられるほどでした。しかし、栄光は長く続きませんでした。
騒動後、フレイは公に謝罪し、出版社は『A Million Little Pieces』に捏造に関する注意書きを加えることになりました。しかし、フレイの作家活動は終わりませんでした。彼はその後も小説を出版し、映画製作にも関わるなど、活動を続けています。これは、スキャンダルにも関わらず、フレイが持つ才能や、彼の作品を支持する一定数の読者が存在することを示しています。実際、彼の後の作品も一定の評価を得ており、完全に過去の人となったわけではありません。
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